2026年9月16日に世界同時発売されたMEGA 拡張パック「30th CELEBRATION」に、2008年の拡張パック「ギンガの覇道」に収録されたクロバットG[ギンガ]が当時のカード面のまま再登場しました。型番はM6a 149/103、カード面のイラストレーター表記はMakoto Imai(今井真)氏。30年の歴史を象徴する特別仕様の再録カード30枚のうちの1枚です。
発売日の実売価格は販売¥1,980。再録30枚のうち14枚が横並びになった最安帯に着地し、当たりランキングTOP15には入りませんでした。発売前の予想レンジ1,800〜3,500円の下寄りで、中央シナリオに置いた2,500円は上回れなかった形です。
ただし、このカードは再録30枚のなかでポケモンカード公式が「殿堂ポイント」を設定している、たった2枚のうちの1枚です。この記事では初動の実売価格を起点に、なぜ¥1,980に収まったのか、いま買うべきか売るべきかを整理します。
ℹ️ 本記事の価格は、トレカジャパン編集部が2026年9月時点でショップ販売3社・買取4社から取得した実売データに基づきます。相場は日々変動しますので、売買の前に30th CELEBRATION 相場ページ(M6a)で最新値をご確認ください。
目次
- クロバットG M6a 149/103の基本情報とカードデータ
- 初動の実売価格と、発売前予想の答え合わせ
- 原作クロバットG(Pt1 041/096)は280〜600円
- 再録30枚に2枚だけの「殿堂ポイント指定カード」
- フラッシュバイツはなぜ強い?ポケターンとのコンボ
- ¥1,980に収まった3つの理由
- 買い時・売り時の判断軸
- 入手方法とコストの比較
- 原作(Pt1 041/096)を今から買うなら
- PSA鑑定に出す価値はあるか
- よくある質問
- まとめ
クロバットG M6a 149/103の基本情報とカードデータ

| カード名 | クロバットG[ギンガ] |
|---|---|
| 型番 | M6a 149/103 |
| 初動の販売価格 | ¥1,980(ショップ3社の中央値・2026年9月時点) |
| 初動の買取価格 | 買取4社の公開買取表に個別掲載を確認できず、未確認 |
| 当たりランキング | TOP15圏外(再録30枚中14枚が¥1,980の横並び) |
| 収録商品 | MEGA 拡張パック「30th CELEBRATION」 |
| 発売日 | 2026年9月16日(水)/世界同時発売 |
| 希望小売価格 | 1パック360円(税込)/1BOX 20パック 7,200円(税込)※BOX構成はトレカジャパン調べ |
| イラストレーター | Makoto Imai(今井真)※カード面の表記 |
| カードデータ | たねポケモン/超/HP80/SPポケモン(ギンガ団のポケモン)/ポケパワー「フラッシュバイツ」/ワザ「どくどくのキバ」(超・無)/弱点:雷×2/抵抗力:闘 -20/にげる:なし |
| 原作 | ポケモンカードゲームDPt 拡張パック「ギンガの覇道」 Pt1 041/096(2008年10月10日発売・◆/アンコモン) |
| レアリティ | 特別仕様再録(30周年特別仕様の再録カード30枚のうち1枚) |
| 殿堂ポイント | ★(1ポイント)※原作と同じ扱い。詳細は後述 |
2008年のカード面をそのまま再現している
ポケモンカードゲーム30周年特別サイトによれば、30th CELEBRATIONには30年の歴史を象徴するカード30枚が特別仕様で登場します。M6a 149/103はそのうちの1枚で、モチーフは2008年10月10日発売の拡張パック「ギンガの覇道」に収録されたクロバットG(041/096・◆)です。
実物を原作と並べて確認すると、再現度は非常に高いことがわかります。HP80、たねポケモン、SPマーク、「ギンガ団のポケモン」の表記、イラスト右側に配置されたギンガ団ボスの顔、ポケパワー「フラッシュバイツ」、ワザ「どくどくのキバ」、弱点:雷×2、抵抗力:闘 -20、にげるなし。当時のカード面がそのまま踏襲されています。イラストも原作と同じ構図・同じMakoto Imai氏の作品で、これを金色に星をちりばめた30周年専用の特別仕様枠に載せ替えた形です。
型番149番の位置づけ|DPt世代からの唯一の再録枠
再録30枚の型番は136〜165。147がパルキアLV.X、148がユクシー(ポケパワー「セットアップ」)でいずれもDP期、149がクロバットG(DPt期)、150がゲンガー(LEGEND期)、151/152がダークライ&クレセリアLEGEND、153がN(BW期)と続きます。番号が発売年順に並んでいるとすれば、149番は2008〜2009年を代表する枠ということになります。ただし並び順の解釈はトレカジャパンによる推定で、公式発表ではありません。
ここで見逃せないのが、DPtシリーズ(2008〜2009年の4弾)から選ばれたのがクロバットG 1枚だけという点です。ギンガの覇道は全96種のなかに、ギラティナLV.X・ディアルガGLV.X・パルキアGLV.Xという当時の看板カードを揃えていました。それらを差し置いてアンコモンのクロバットGが選ばれたのは、「当時の環境を象徴したカード」という基準で選出されたと読むのが自然でしょう。収録カード全体は拡張パック「ギンガの覇道」のカード一覧から確認できます。
原作との見分け方は5か所
- キラ加工の有無: M6a版は金色に星をちりばめた30周年専用の特別仕様枠で、全面にキラ加工が入ります。原作はキラ加工のない通常のアンコモンで、紫の地味な枠。並べれば一目で違いがわかります
- 30周年記念のピカチュウマーク: M6a版はイラスト右下に、ほっぺが「3」「0」になったピカチュウのマークが入ります。原作にはありません
- 型番とエキスパンションマーク: M6a版はカード左下に「M6a」と「149/103」。原作は右下に「041/096」と◆(アンコモン)、そのすぐ右に「Pt1」のマークが入ります
- 著作権表記の年: M6a版は「©2026」。原作は発売当時の「©2008」です
- 1st Editionマーク: 原作には初版(1ED)が存在し、左下に「1st Edition」の黒いマークが入ります。M6a版に1ED表記はありません
原作の「ギンガの覇道」は2008年発売で、すでに現行と同じ裏面デザインです。裏返しても新旧の判別はできないため、フリマアプリなどで購入する際は必ず表面の左下・右下とキラ加工の有無を確認してください。
ℹ️ 公式は、特別仕様で再登場したカードについて現行のスタンダードレギュレーションでは使用できないと明記しています(元となったカードが使えるレギュレーションでは使用可)。M6a版のクロバットGに左下のレギュレーションマークが入っていないのは、原作がマーク導入前(サン&ムーン以降に導入)のカードだからです。再録30枚のなかにはマーク入りのカードもありますが、いずれも現行スタンダードの対象(H・I・J)ではありません。
初動の実売価格と、発売前予想の答え合わせ
発売日にショップ3社から取得した販売価格の中央値は¥1,980でした。発売前に置いた予想と並べます。
| 項目 | 発売前の予想 | 初動の実測 |
|---|---|---|
| 発売週の販売価格 | 1,800〜3,500円 中央シナリオ2,500円前後 | ¥1,980 レンジ内の下寄り/中央値は下振れ |
| 再録30枚での序列 | 第4層(その他の再録枠)の上位 | ¥1,980の横並び帯(14枚)に着地 上位ではなく最安帯 |
| 当たりランキング | TOP15圏外を想定 | 圏外(予想どおり) |
| 買取価格 | 販売の6〜8割を想定 | 4社の買取表に個別掲載なし・未確認 |
レンジとしては当たりましたが、「第4層のなかでは上位」という読みは外れました。DPt世代からの唯一の再録であること、殿堂ポイント指定カードであること——この2つの記号性は、初動の値付けにほとんど反映されていません。ショップは30枚をほぼ機械的に「突出した数枚」と「¥1,980の横並び」に切り分けており、クロバットGは後者に入りました。
再録30枚で実際に何が起きたか
| カード | 初動の販売価格 | 当たり順位 |
|---|---|---|
| ルギア(142/103) | ¥17,800 | 4位 |
| リザードン(137/103) | ¥14,800 | 6位 |
| ダークライ&クレセリアLEGEND(151・152) | ¥12,000 上下2枚1組 | 9位 |
| ゲンガー(150/103) | ¥8,980 | 12位 |
| コイキング(165/103) | ¥5,980 | 15位 |
| クロバットG(149/103) ほか13枚が同額 | ¥1,980 | 圏外 |
¥1,980で横並びになったのは、エネコロロ・わるいバンギラス・ハッサムex・メタグロス・パルキアLV.X・ユクシー・クロバットG・ゲノセクトEX・MサーナイトEX・ゲッコウガBREAK・ソルガレオGX・マッシブーンGX・ザシアンV・アルセウスVSTARの14枚です。「突出した数枚と、¥1,980で止まる大多数への二極化」という構図が、そのまま初動に出ました。
✏️ 注目したいのは、殿堂ポイント指定の連番ペアである148ユクシーと149クロバットGが、そろって¥1,980に着地した点です。発売前は「この2枚は殿堂プレイヤーの需要で少し上に出る」と見ていましたが、初動では差が出ませんでした。殿堂需要が価格に乗るとすれば、コレクション需要が一巡した後になります。
この先の値動きの見通し
直近弾ストームエメラルダ(M6)では、看板SARのメガレックウザex SARが約6週間で-57.8%、最下位帯のギリー SARが-46.9%と、高額帯も低額帯も5〜7割下げています。ただしクロバットGについては、下げ余地の読み方が少し異なります。
- すでに下限に近い: ¥1,980は再録30枚の最安帯です。M6の低額SARが¥1,280→¥680まで落ちた例を当てはめると¥1,000〜1,400円あたりが下値の目安になりますが、シングルの値付けは¥980・¥1,280といった刻みで止まりやすく、高額帯ほどの下落率にはなりにくい構造です
- 上振れ要因が乏しい: キャラクター人気による再評価はほぼ期待できません。上に振れるとすれば、殿堂レギュレーションの認知が広がる、あるいはBOX相場の下げ止まりで再録枠全体が底を打つ、といった間接的な経路に限られます
- BOX相場が下落トレンドの最中: BOXは2026年8月下旬の¥47,000から発売日時点で¥17,300まで-63%。開封が進むほど供給は増えます
まとめると、短期の値幅は数百円です。売買のタイミングで結果が大きく変わるカードではありません。
原作クロバットG(Pt1 041/096)は280〜600円
ショップ提示価格は3桁|状態でほぼ動かない
| 区分 | 価格 | 出典 |
|---|---|---|
| 素体 販売(状態A) | 600円 | 晴れる屋2(2026年9月時点・在庫は流動的) |
| 素体 販売(状態B) | 380円(在庫多数) | トレカキャンプ(2026年9月時点) |
| 素体 販売(状態C) | 280円 | トレカキャンプ/ポケカジラ掲載(2026年9月時点) |
| PSA10 | 実質的な相場が成立していない | トレカジャパン集計(2026年9月時点) |
状態別価格は在庫の入れ替わりが早い帯です。購入前に各ショップの実ページで現在価格・在庫をご確認ください。
まず押さえておきたいのが、状態による価格差がほとんどないことです。状態Aで600円、状態Cでも280円。ゲンガー(グレート)のように状態で2倍以上開く高額カードとは、値付けの構造そのものが違います。18年前のカードにもかかわらず、1店舗で状態Bの在庫が数十枚単位で積まれている状況で、供給に不足がありません。
トレカジャパンの集計でも、クロバットG(Pt1 041/096)の1ED版には価格情報が付いていません。フリマ・スニーカーダンク等の二次流通で単体取引がほとんど発生しない価格帯だからです。最新の横断データは拡張パック「ギンガの覇道」の相場ページから確認できます。
「代替需要」が働かない構造が、そのまま初動価格に出た
30周年の再録カードが高値を付ける仕組みは、突き詰めると1つです。「原作が高すぎて買えない人が、同じデザインを数千〜数万円で持てる代替品として買う」——これに尽きます。
| 再録カード | 原作の素体相場 | M6a版の初動 |
|---|---|---|
| ルギア(142/103) | 1ED買取上限120万円クラス | ¥17,800(4位) |
| ゲンガー(150/103) | 状態により79,800〜158,000円 | ¥8,980(12位) |
| コイキング(165/103) | 再録元AR 24,800円前後 | ¥5,980(15位) |
| クロバットG(149/103) | 280〜600円 | ¥1,980(圏外) |
原作相場と初動価格を並べると、対応関係が一目でわかります。原作が高いカードほどM6a版も高い——この一本の線で、再録30枚の序列はほぼ説明がつきます。クロバットGは原作が280〜600円と最安級のため、そのまま最安帯に落ち着きました。
結果として、M6a版と原作の価格差は約3.3〜7倍です。ルギアやゲンガーのように「原作が数十万円だから再録版の1万円台は安い」という比較が成立せず、M6a版の¥1,980は「30周年の特別仕様キラである」という一点だけで支えられた価格ということになります。
✏️ 逆に言えば、原作を探す難易度は30枚のなかで最も低い部類です。「30周年でクロバットGを知って、当時のカードも欲しくなった」という場合、数百円で本物が手に入ります。これはリザードンやルギアでは絶対に成立しない話で、クロバットGならではの楽しみ方と言えます。
再録30枚に2枚だけの「殿堂ポイント指定カード」
殿堂レギュレーションとは|DPシリーズ以降が使える公式ルール
ポケモンカードゲームには、スタンダード・エクストラ・殿堂という3つの公式レギュレーションがあります。このうち殿堂レギュレーションは、DPシリーズ以降のすべてのカードが使える最も範囲の広いルールです。
| レギュレーション | 使用範囲 | クロバットG |
|---|---|---|
| スタンダード | レギュレーションマークH・I・J | 使用不可 |
| エクストラ | BWシリーズ以降 | 使用不可(DPt期のため対象外) |
| 殿堂 | DP・DPt・LEGEND・BW・XY・SM・SS・SV・MEGA | 使用可(殿堂ポイント★1) |
出典:ポケモンカードゲーム公式サイト レギュレーション(2026年9月時点)。殿堂レギュレーションでは、強力なカードにあらかじめ「殿堂ポイント」(★1〜★4)が設定されており、デッキ60枚の殿堂ポイント合計が4以下である必要があります。
148ユクシーと149クロバットG|連番で並ぶ2枚
公式が公開している殿堂ポイント一覧のうち、★1ポイントに指定されているのは9種類。そのなかに「クロバットG[ギンガ]」が名指しで入っています。
そしてもう1枚、見逃せないカードがあります。隣の型番148で再録されたユクシーは、殿堂ポイント★3の指定カードです。手札が7枚になるように引くポケパワー「セットアップ」とワザ「サイコリストア」を持つDP期のユクシーで、公式の殿堂ポイント一覧に掲載されているものと同一のカードでした。
| 型番 | カード | 殿堂ポイント | 初動の販売価格 |
|---|---|---|---|
| 148/103 | ユクシー(ポケパワー「セットアップ」) | ★★★(3ポイント) | ¥1,980 |
| 149/103 | クロバットG[ギンガ] | ★(1ポイント) | ¥1,980 |
再録30枚のうち、公式の殿堂ポイント一覧に載っているのはこの2枚だけです。しかも型番が連番で並んでいます。「殿堂環境を象徴するカード」という視点で選ばれた枠が、この148・149のペアなのではないか——というのがトレカジャパンの見方です(型番の解釈は推定であり、公式発表ではありません)。ただし前述のとおり、この記号性は初動の値付けには反映されませんでした。
30周年版もそのまま殿堂ポイント1の対象になる
公式のレギュレーションページには、殿堂レギュレーションについて次の一文があります。
イラストやデザインの仕様が異なる場合でも、同じ名前のカード(ポケモンはワザ等が同じもの)は、殿堂ポイントの対象となります。(ポケモンカードゲーム公式サイト レギュレーションより)
つまりM6a 149/103は、枠のデザインが30周年仕様に変わっていても、ポケパワーとワザが原作と同一である以上、原作と同じカードとして扱われるということです。30周年特別サイトの「元となったカードが使用できるレギュレーションでは使うことができます」という案内とも整合します。
これは再録30枚のなかでは例外的な性質です。リザードン(1996年)やわるいバンギラス(2004年)は、原作がどの現行レギュレーションにも属さないため、価値の源泉がコレクション需要一本になります。対してクロバットGは、金額は小さくとも「デッキに入れるために買う人」が存在する数少ない枠です。
✏️ ただし、ここにはひとつ制約があります。ユクシーが★3、クロバットGが★1なので、この2枚を同じデッキに入れると合計4ポイントちょうど。それぞれ1枚ずつで上限に達し、他の殿堂ポイント指定カードは一切入れられません。「30周年版で殿堂デッキを組む」なら、この制約から逆算して構築を決めることになります。
ℹ️ 過度な期待は禁物です。殿堂レギュレーションの公式大会はごく限られており、実態は自主イベント・非公認大会が中心。プレイヤー人口もスタンダードとは桁が違います。初動で148・149がそろって最安帯に着地したことは、この需要の薄さを裏づける結果とも読めます。
フラッシュバイツはなぜ強い?ポケターンとのコンボ
クロバットGのポケパワー「フラッシュバイツ」は、自分の番にこのカードを手札からベンチに出したとき、1回だけ使え、相手のポケモン1匹にダメージカウンターを1個のせるという効果です。一見すると10ダメージ分にすぎません。
強さの本体は、このポケパワーが「ベンチに出したとき」という条件だけで、エネルギーもコストも一切要求しない点にあります。そして同じ「ギンガの覇道」には、「ギンガ団の発明G-105 ポケターン」(Pt1 083/096)が収録されていました。公式のカードテキストは「自分のSPポケモン1匹と、そのポケモンについているすべてのカードを、自分の手札にもどす」というもので、現在の分類ではグッズにあたります(当時のカード面の表記はトレーナー)。
- クロバットGをベンチに出す → フラッシュバイツでダメカン1個
- ポケターンでクロバットGを手札にもどす
- もう一度ベンチに出す → さらにダメカン1個
この往復で、相手のHPを削りながら盤面を自由に組み替えられるわけです。HPのインフレが進んだ現在と違い、当時は主力ポケモンでもHPが100台にとどまるのが普通でした。ダメージカウンター1個の積み重ねが「あと10ダメージ足りない」を解消し、勝敗を直接左右したわけです。公式が殿堂ポイントを設定した理由もここにあります。
なお、もう一方のワザ「どくどくのキバ」(超・無)は相手をどくにし、ポケモンチェックでのせるダメージカウンターを2個に増やす効果です。実戦ではポケパワー目的でベンチに置かれることがほとんどで、このワザを使う場面は多くありませんでした。
「出すだけでダメカンをのせる」という設計は、のちにガラルジグザグマの特性「かんしゃくヘッド」として同じ効果で再登場しました。世代をまたいで参照され続けたギミックだと言えます。30周年の再録リストにクロバットGが選ばれたのは、キャラクター人気ではなく「ゲームデザインの転換点」としての評価だと考えるのが自然でしょう。
¥1,980に収まった3つの理由
理由1:原作が安く、代替需要が発生しなかった
最大の要因はこれです。ゲンガーやルギアの再録版が1万円前後を付けたのは、原作が数十万〜数百万円で手が届かないからでした。クロバットGの原作は280〜600円。同じイラストが欲しいだけなら原作を買えば済むため、この経路からの買い圧力はゼロでした。
実際、M6a版¥1,980と原作600円の差は約3.3倍。「30周年の特別仕様キラであること」に対して支払われた金額が、おおむね1,400円分という計算になります。14枚が¥1,980で横並びになったのは、この「特別仕様プレミアム」の相場がこのあたりに落ち着いたことを意味します。
理由2:再録30枚に注目が分散した
拡張パック本体に30枚まとめて収録される構造上、1枚あたりの供給量はプロモ枠の周年カードより多くなります。加えてSARが10種、FURが2種、ARが20種と枠数が多く、話題はFUR・SAR・公式未発表のRGBミュウに集中しました。知名度の低い再録枠が埋没するという発売前の「弱気シナリオ」の想定が、部分的に的中した形です。
理由3:封入率が「1BOXに1枚」級で、希少性が立たなかった
公式は封入率を公表していませんが、当たりランキングの試算では特別仕様再録枠は全体で1BOXに1枚程度と置いています。30種に分散するため特定1種は約30BOXに1枚(定価換算で約216,000円分)で、狙い撃ちは現実的ではありません。ただしBOXを開ける人全体で見れば、市場には毎日一定量が供給されます。
| 項目 | 数値 |
|---|---|
| 特別仕様再録 枠全体の封入率(仮定) | 1BOXに1枚程度 |
| クロバットG 1種を狙う場合 | 約30BOXに1枚(1BOXで出る確率3.3%) |
| 定価換算の期待コスト | 約216,000円 |
| シングル購入との差 | 約109倍(¥1,980 対 約216,000円) |
封入率はトレカジャパンによる仮定値で、公式発表でも実測値でもありません。試算の前提は当たりランキングと封入率・BOX期待値の記事にまとめています。
世界同時発売の影響は限定的だった
30th CELEBRATIONは史上初の世界同時発売です。これまでは日本語版が数か月先行することで「英語版を待てない海外層」の需要が日本語版に集中していましたが、今回は英語版が同日に手に入ります。ただしクロバットGに関しては、この変数の影響は限定的でした。英語版はPlatinum(2009年2月11日発売)の47番にCrobat Gとして収録されており海外でも知られたカードですが、もともとコレクション目的の国際的な買い圧力がほぼ乗っていないため、先行プレミアムが失われる影響も小さかったという理屈です。
買い時・売り時の判断軸
買うなら:まとめ買い一択
¥1,980という価格帯でとくに効くのが送料と手数料の比率です。1枚だけ単体で買うと、送料210円前後が価格の1割を占めます。他の再録枠やAR・RRとまとめて購入したほうが、1枚あたりの実質コストは明確に下がります。
タイミングについては、開封が一巡する発売2〜6週間後のほうが価格は緩みやすい見込みですが、前述のとおり想定される値幅は数百円です。欲しいときに買って差し支えありません。
売るなら:単体売りは手数料負けします
自引きした場合、クロバットGを単体でフリマに出す合理性はほとんどありません。¥1,980で売れたとしても、手数料10%と送料で手取りはおよそ1,500円台です。梱包・発送・取引対応の手間を考えると、割に合う金額ではありません。
| 売却方法 | 手取りの目安 | 評価 |
|---|---|---|
| メルカリで単体出品 | 約1,500円台 手数料10%+送料210円前後 | 手間に見合いにくい |
| 買取店にまとめて持ち込み | 提示額がそのまま手取り | 推奨。他のカードと合算できる |
| 手元に残す | — | 殿堂デッキで使うなら十分な選択 |
ℹ️ メルカリは2026年9月16日0時から、30th CELEBRATIONの未開封パック・BOXおよびカードセット全9種の出品を禁止しました。ただし開封済みのシングルカードは従来どおり出品可能ですので、クロバットG単体の売却チャネルには影響ありません。BOXごと手放す場合のみ、スニーカーダンク・ヤフオク・買取店が出口になります。
発売後の実勢価格は30th CELEBRATIONの相場ページで出品件数と直近取引額の両方を確認してください。
入手方法とコストの比較
| 方法 | コスト | 向いている人 |
|---|---|---|
| BOX購入(定価) | 7,200円/BOX | 開封を楽しみたい人。ただし狙い撃ちはできない |
| BOX購入(二次市場) | ¥17,300前後 2026年9月時点 | クロバットG狙いなら期待コスト約216,000円。非現実的 |
| M6a版をシングル購入 | ¥1,980 | 30周年仕様のクロバットGが目的の人。最も確実で安い |
| 原作(Pt1 041/096)を購入 | 280〜600円 | 殿堂デッキで使いたいだけの人。コストは3分の1以下 |
このカードに関しては、「何のために欲しいのか」で答えが完全に分かれます。デッキに入れて使うのが目的なら原作を買うのが安く、30周年記念の特別仕様コレクションとして揃えたいならM6a版のシングル購入。自引きを狙うのは、どちらの目的から見ても合理的ではありません。
原作(Pt1 041/096)を今から買うなら
再録をきっかけに「当時のカードも見てみたい」と考える方に向けて、判断材料を整理します。
- 素体(未鑑定): 状態Aで600円、状態Bで380円、状態Cで280円。状態Bでもプレイ用・コレクション用として十分に目的を果たせます
- 1ED(初版): 左下に「1st Edition」マークが入る初版が存在します。通常版との価格差は小さいものの、在庫は通常版より薄い傾向です
- PSA鑑定品: 取引がほぼ発生していないため、参考になる相場が存在しません
同じ「ギンガの覇道」には、フラッシュバイツと組み合わせて使われたポケターン(083/096)、パワースプレー(082/096)、エナジーゲイン(088/096)、アカギの策略(089/096)といった「ギンガ団の発明」シリーズが揃って収録されています。クロバットGを1枚買うより、当時のギミックをひととおり揃えるほうが満足度は高いはずです。いずれも数百円で手に入ります。収録内容は拡張パック「ギンガの覇道」の当たりカード記事から確認できます。
30周年版が出たことで原作の値段が下がるかという点については、2026年9月時点で目立った変動は確認できていません。もともと相場が形成されていない価格帯であり、再録による注目度の上昇があっても、供給が潤沢なため価格に反映されにくいためです。
PSA鑑定に出す価値はあるか
M6a 149/103については、結論として非推奨です。初動価格が確定したことで、この判断はより明確になりました。
📝 損益分岐の計算式
「素体の現在成約価格 + 鑑定総コスト」 < 「PSA10の成約価格」
PSAジャパンは2026年9月に料金・サービスレベルを改定しました。低価格帯だったバリュー系4プランは受付停止が続く一方、9月15日から新プラン「スタンダード」の受付が始まり、通常グレーディングの最安はこちらになっています。
| サービスレベル | 料金(1枚) | 予定納期/申告価格 |
|---|---|---|
| スタンダード 2026年9月15日 受付開始 | 9,980円 | 100営業日/15万円以下 |
| プライオリティ 旧レギュラー | 11,980円 | 80営業日/25万円以下 |
| エクスプレス 2026年9月10日 値上げ | 29,980円 | —/40万円以下 |
| バリュー系4プラン | 受付停止中 | |
出典:PSA Japan「サービスレベル変更のお知らせ[2026年9月]」(2026年9月時点確認)。ウォーク・スルーは「プレミア」に名称変更されています。改定日時より前に申し込み済みの注文は、申込時点の料金・予定納期が適用されます。これに往路送料・返送料・保険料などが別途かかります。
1枚だけ提出する場合、スタンダードでも総額はおおむね12,000〜14,000円程度になります。素体¥1,980を足すと約14,000〜16,000円。これを上回る価格でPSA10が売れなければ赤字ですが、クロバットGのPSA10にそこまでの買い手がつく見込みはありません。原作のPSA10ですら取引がほぼ発生していない銘柄です。
加えて、30周年の特別仕様枠は金色に星をちりばめた凝った加工で、センタリングや白かけがシビアに出る可能性があります。9止まりのリスクを考えると、検討する余地はほとんどありません。
ℹ️ 鑑定料金と受付状況は改定が続いています。提出前に必ずPSAジャパン公式サイトで最新のサービスレベルと料金を確認してください。「レギュラー11,980円・60営業日」「エクスプレス22,980円」といった改定前の料金表を載せている記事が多く残っているのでご注意ください。
よくある質問
クロバットG M6a 149/103はいくらですか?
2026年9月時点のショップ販売価格は¥1,980です(販売3社の中央値)。特別仕様再録30枚のうち14枚が同じ¥1,980で横並びになっており、クロバットGはその1枚です。当たりランキングTOP15には入っていません。買取価格については、集計した4社の公開買取表に個別掲載を確認できず、本記事では未確認としています。最新の実勢価格は30th CELEBRATIONの相場ページでご確認ください。
再録元のクロバットGはどのパックのカードですか?
2008年10月10日に発売された、ポケモンカードゲームDPt 拡張パック「ギンガの覇道」に収録されたクロバットG[ギンガ](Pt1 041/096)です。全96種のパックで、レアリティは◆(アンコモン)でした。DPtシリーズの第1弾にあたり、SPポケモンとロストゾーンが初めて登場した弾としても知られています。
クロバットG 149/103は対戦で使えますか?
現行のスタンダードレギュレーションでは使用できません。ただし殿堂レギュレーションでは使用できます。公式のレギュレーションページによれば、殿堂レギュレーションはDPシリーズ以降のカードが対象で、原作のクロバットGはこの範囲に入っています。30周年特別サイトも「元となったカードが使用できるレギュレーションでは使うことができます」と案内しています。なおエクストラレギュレーションはBWシリーズ以降が対象のため、こちらは使用できません。
殿堂ポイントは30周年版にも適用されますか?
適用されます。公式のレギュレーションページには「イラストやデザインの仕様が異なる場合でも、同じ名前のカード(ポケモンはワザ等が同じもの)は、殿堂ポイントの対象となります」と明記されています。M6a 149/103はポケパワーもワザも原作と同一なので、原作と同じ殿堂ポイント★1として扱われます。なお隣の型番148で再録されたユクシー(ポケパワー「セットアップ」)は殿堂ポイント★3の指定カードで、デッキ60枚のポイント合計は4以下という制限があるため、この2枚を同じデッキに入れるとそれだけで上限に達します。
フラッシュバイツはどんな効果ですか?
自分の番にこのカードを手札からベンチに出したとき、1回だけ使えるポケパワーで、相手のポケモン1匹にダメージカウンターを1個のせます。エネルギーもコストも不要で、出すだけで発動する点が強力でした。同じパックに収録された「ギンガ団の発明G-105 ポケターン」でクロバットGを手札にもどし、再度ベンチに出すことで繰り返し使えたことが、公式の殿堂ポイント指定につながっています。
原作のクロバットGはいくらですか?
2026年9月時点で、状態Aが600円(晴れる屋2)、状態Bが380円、状態Cが280円(トレカキャンプ/ポケカジラ掲載)程度です。18年前のカードですが供給は潤沢で、1店舗で状態Bの在庫が数十枚単位で積まれているような状況です。状態による価格差もほとんどありません。M6a版¥1,980との差はおよそ3.3〜7倍です。
M6a版と原作はどう見分けますか?
いちばん分かりやすいのはキラ加工の有無です。M6a版は金色に星をちりばめた30周年専用の特別仕様枠で全面がキラ、原作はキラ加工のない通常のアンコモンです。ほかにも、M6a版にはイラスト右下に30周年記念のピカチュウマーク(ほっぺが「3」「0」)が入り、型番が「M6a 149/103」、著作権表記が「©2026」となります。原作は「041/096」+◆+「Pt1」マーク、著作権表記は「©2008」です。裏面は新旧で同じデザインなので判別できません。
自引きとシングル購入はどちらが得ですか?
クロバットG 149/103のみが目的ならシングル購入が圧倒的に有利です。特別仕様の再録30枚が1BOXに1枚の設計だとすると、狙い撃ちの期待コストは30BOX分で約216,000円相当となり、シングル価格¥1,980の約109倍になります。さらに「デッキで使いたいだけ」であれば、原作を280〜600円で買うほうが合理的です。
これから値上がりしますか?
大きな上振れは見込みにくいと考えています。¥1,980は再録30枚の最安帯で、キャラクター人気による再評価もほとんど期待できません。一方で下値も、直近弾M6の低額SARの推移から見て¥1,000〜1,400円程度が目安となり、値幅は数百円にとどまる見込みです。売買タイミングで結果が大きく変わるカードではありません。
メルカリで売れますか?
売れます。メルカリは2026年9月16日0時から30th CELEBRATIONの未開封パック・BOXおよびカードセット全9種の出品を禁止しましたが、開封済みのシングルカードは対象外です。ただし¥1,980の価格帯では手数料10%と送料で手取りが1,500円台まで目減りするため、他のカードとまとめて買取店に持ち込むほうが効率的です。
30th CELEBRATIONにギンガの覇道のカードは他にも収録されていますか?
特別仕様の再録枠(136〜165)にギンガの覇道出身のカードは、149/103のクロバットG 1枚のみです。隣の148ユクシーと147パルキアLV.XはいずれもDP期のカードで、ギンガの覇道(DPt期)の収録ではありません。収録カード全体は30th CELEBRATIONのカード一覧でご確認いただけます。
まとめ
- クロバットG M6a 149/103の初動販売価格は¥1,980(2026年9月時点・ショップ3社の中央値)。特別仕様再録30枚のうち14枚が同額で横並びとなった最安帯で、当たりランキングTOP15は圏外
- 発売前の予想レンジ1,800〜3,500円には収まったが、中央シナリオ2,500円と「第4層の上位」という読みは外れた。DPt唯一の再録という記号性は初動の値付けに反映されなかった
- 原作の素体は280〜600円。再録30枚のなかで最も原作が安い部類で、「代替需要」が発生しない構造がそのまま最安帯への着地につながった
- それでも、再録30枚のうち公式の殿堂ポイント一覧に載る2枚のうちの1枚。もう1枚は連番の148ユクシー(★3)で、クロバットGは★1。30周年版も同じ名前・同じワザのため殿堂ポイントの対象になる
- 殿堂レギュレーションはDPシリーズ以降が対象のため、M6a版はそのまま使用可能。エクストラ(BW以降)とスタンダードでは使用不可
- 148と149を同じデッキに入れると★3+★1で合計4ポイントちょうど。それぞれ1枚ずつで上限に達する
- フラッシュバイツは「ベンチに出すだけでダメカン1個」というノーコストのポケパワー。同パックのポケターンで往復させるコンボが、公式の殿堂ポイント設定につながった
- 殿堂で使う目的なら原作を買うほうが3分の1以下のコスト。M6a版は30周年コレクションとしての価値で判断したい
- PSA鑑定は非推奨。最安プランのスタンダード(9,980円)でも1枚提出の総コストは12,000〜14,000円で、素体¥1,980と合わせて10が取れても回収の見込みが立たない
- 売却は単体出品より、他のカードとまとめて買取店へ。メルカリはシングルなら出品可能だが、手数料と送料で手取りは1,500円台まで目減りする
30th CELEBRATION全体の当たりカードと相場は30th CELEBRATIONの当たり・高騰カードまとめ、収録カードの一覧は拡張パック『30th CELEBRATION』のカード一覧、商品ラインナップ全体はポケカ30周年 記念商品まとめ、原作パックの収録カードは拡張パック「ギンガの覇道」から確認できます。
※商品情報の出典:ポケモンカードゲーム30周年特別サイト(BOX構成はトレカジャパン調べ)/レギュレーションと殿堂ポイントはポケモンカードゲーム公式サイト レギュレーション/PSA鑑定料金はPSA Japan「サービスレベル変更のお知らせ[2026年9月]」/原作の商品情報はポケモンカードゲームDPt 拡張パック「ギンガの覇道」(2008年10月10日発売・全96種)/M6a版の価格はトレカジャパン編集部によるショップ販売3社・買取4社の集計、原作の価格は晴れる屋2・トレカキャンプ・ポケカジラの公開価格に基づきます(いずれも2026年9月時点)。価格は変動しますので、売買の際は各ショップの最新の販売ページ・買取表をご確認ください。







