ポケモンカード30周年の「30th CELEBRATION カードセット キモリ・アチャモ・ミズゴロウ」が、2026年10月16日(金)に1,200円(税込)で発売されます。このセットに1枚だけ入っているのが、フルイラスト仕様のキラプロモ「アチャモ(108/M-P)」です。

知りたいのは「これ、いくらになるの?」でしょう。発売前なので確定した相場はまだありません。ただ、3年前にほぼ同じ構成の商品があり、そのカードの相場は今も追えます。本記事はその実取引データと、定価1,200円の中身を分解した計算、さらにホウエン御三家の人気構造から価格レンジを予想します。

📌 この記事の結論
・素体(未鑑定)の発売直後は1,200〜3,000円あたりが中心
・PSA10なら5,500〜12,000円あたりが中心
・アチャモはホウエン3枚の最上位候補。人気投票ではたね・最終進化の両方でホウエン首位
・ただしミズゴロウとの差はごくわずか。カントーのヒトカゲのような大差にはならない
・キモリとの差は明確。「2強1弱」の構図
・同梱の拡張パック2個だけで二次流通では定価1,200円を上回る
・PSA鑑定は利益目的なら見送りが妥当(最安のスタンダードでも1枚9,980円、損益分岐は約13,500〜16,000円)
・ポケセンオンラインは9種セット(10,800円)で2回の抽選を実施済み。追加抽選分の発送は発売日から11月上旬まで続く

🔗 30周年記事のナビ
・商品ラインナップ・定価の全体像は:ポケカ30周年 記念商品まとめ
・店舗別の予約・抽選申込一覧は:ポケカ30周年 予約・抽選申込ガイド
・当選確率・応募手順は:30th CELEBRATION 抽選ガイド
・拡張パックの当たりカード・BOX相場は:30th CELEBRATION 相場・当たりカード(M6a)
・他の8地方の御三家プロモ(全9種27枚)の価格予想は:記事末尾の全9地方一覧から

アチャモ プロモ(108/M-P)はいくらになる?価格予想レンジ

アチャモ プロモ(108/M-P)

生産数が公表されていないので、ひとつの数字に決め打ちはしません。下振れ・中央値・上振れの3シナリオで、前提とセットで出します。発売後に「店頭に残っているか」を見れば、どのシナリオに寄ったか読者自身で判断できるはずです。

項目 予想レンジ(下振れ/中央値/上振れ)
素体・発売直後 下振れ:600〜1,200円
中央値:1,200〜3,000円
上振れ:4,000〜8,000円
素体・3ヶ月後 下振れ:400〜900円
中央値:800〜2,000円
上振れ:3,000〜6,000円
PSA10 下振れ:3,500〜5,500円
中央値:5,500〜12,000円
上振れ:12,000〜22,000円
シナリオ 前提
下振れ店頭在庫が残り、追加抽選分の発送(11月上旬まで)で供給がだぶつく
中央値初動は品薄、発送が一巡する数ヶ月後に供給が追いつく
上振れ30周年全体の過熱が続き、店頭在庫がほぼ出回らない。海外需要も流入

※トレカジャパン編集部による予想値です。実勢価格を保証するものではありません。発売後は実取引データをもとに随時更新します。

初代御三家(フシギダネ・ヒトカゲ・ゼニガメ)版よりやや低めのレンジに置いています。9種のなかで需要が最も集中するのは初代セットで、ホウエンはジョウトと並ぶ次のグループという見立てだからです。ただしホウエンには、後述するとおり直前に需要が掘り起こされているという固有の追い風があります。

未開封セット(3枚入りの商品そのもの)はいくらになる?

プロモ単体より先に動くのがセットの価格です。定価1,200円に対して、発売直後は3,500〜6,000円を中心に見ています。理由は2つ。

  • 先行発売された拡張パック「30th CELEBRATION」は、BOXの二次流通相場が定価(7,200円)の3倍超で推移。1パックあたりに割り戻すと約1,200円で、同梱の2パックだけでセット定価を上回る計算になり、セット価格を下から強く支える
  • ホウエンは御三家の人気調査でも上位グループに入る地方で、9種のうち初代に次ぐグループの需要が見込める

キモリ・アチャモ・ミズゴロウ、アチャモは何番手?

先に答えを言うと、アチャモ ≧ ミズゴロウ > キモリ。アチャモが最上位候補です。

ただしミズゴロウとの差はごくわずか。カントー版で大きな差を生んだのは「リザードン」という別格のブランドでしたが、ホウエンにはその役割を担う突出した1体がいないからです。根拠はホウエン御三家の章で数字を出して説明します。

アチャモ狙いの人にとって、これは実務的に重要です。「3枚のなかでは一番高くなりやすい。ただしミズゴロウとの差は1〜2割程度」——これが最初に置くべき目安になります。

そもそもアチャモ プロモってどんなカード?

カードのスペックとイラストレーター

カード全面にイラストが広がるフルイラスト仕様のキラプロモです。背景にはホウエン地方らしい火山と海辺のリゾート、パラソルの並ぶビーチ、灯台やポケモンセンター、海を進む船、キャモメやチルットが描き込まれ、右下には「3」と「0」がほっぺになった30周年仕様のピカチュウ。中央のアチャモは片足を上げて跳ねる、勢いのある構図です。

型番108/M-P(PROMO/レギュレーションマークJ)
カード種別たねポケモン/炎タイプ/HP60
ワザつつく(無色エネルギー1個)/20ダメージ
弱点/抵抗力/にげる水×2/なし/無色1個
イラストレーターSaboteri(サボテリ)

※ポケモンカードゲーム30周年特別サイトの公式公開カード画像から読み取った情報です。

✍️ 相場を読むうえで見逃せないポイント
イラストはSaboteri(サボテリ)氏。同氏は3年前の先例カードゼニガメ :フルイラスト(SVG 052/049)も手がけた作家で、その1枚はPSA10で2万円台前半で取引されています。作家名で指名買いされる下地があるのは、地味に効いてくる要素です。

ワザは無色1個で20ダメージのシンプルな「つつく」のみ。対戦で使うカードというより、飾って楽しむコレクション寄りのカードという位置づけです。相場も「強さ」ではなく「イラストとキャラ人気」で決まります。

1,200円のセットに1枚。単体では買えません

商品名ポケモンカードゲーム MEGA「30th CELEBRATION カードセット キモリ・アチャモ・ミズゴロウ」
希望小売価格1,200円(税込)
内容物プロモカード(キラ)「キモリ」「アチャモ」「ミズゴロウ」各1枚/拡張パック「30th CELEBRATION」2パック(各6枚・ランダム封入)/紙製カードスタンド(3枚用)1個
発売日2026年10月16日(金)
シリーズ展開全9地方の御三家で全9種(101/M-P〜127/M-P)。ホウエンは107〜109/M-P

出典:ポケモンカードゲーム30周年特別サイト「30th CELEBRATION カードセット」

ここで押さえておきたいのが、アチャモだけを狙って買う経路が存在しないことです。セットを買った人は、キモリ・アチャモ・ミズゴロウを必ず1枚ずつ同時に手にします。

つまり3枚はまったく同じ枚数だけ市場に出る。それでも値段に差がつくのは、需要側が偏っているからです。この「同数供給・需要不均衡」という条件が、次の章で見る先例とそっくり同じなんです。

3年前に「ほぼ同じ商品」があった|先例カードの今の値段

2023年11月10日発売のスペシャルデッキセットex「フシギバナ・リザードン・カメックス」(5,500円・税込/公式商品ページ)。この商品にもフシギダネ/ヒトカゲ/ゼニガメのフルイラストカードが1枚ずつ入っていました。同数供給・需要不均衡という条件が今回とぴったり重なるので、価格差がどう生まれるかを見る教材としては最適です。

先例3枚の今の相場を並べてみる(PSA10)

カード 直近の取引額
直近7日の平均
販売中の最安値
出品数
ヒトカゲ :フルイラスト(SVG 051/049) ¥28,499
約¥28,425
¥28,500
48件
ゼニガメ :フルイラスト(SVG 052/049) ¥22,700
約¥22,700
¥22,300
26件
フシギダネ :フルイラスト(SVG 050/049) ¥18,400
約¥16,095
¥18,499
32件

※PSA10グレードの数値。出典:トレカジャパン各カードページ。フシギダネの7日平均には1万円を切る単発の安値取引が含まれており、直近の取引は1.8万円台が中心です。相場は日々変動します。

直近の取引額で比べると、ヒトカゲはフシギダネの約1.5倍(7日平均では約1.8倍)、ゼニガメはフシギダネの約1.2倍。同じ枚数しか市場にないのに、ヒトカゲだけが頭ひとつ抜けています。なお直近1ヶ月は3枚そろって値を下げており(ヒトカゲ−43.0%、フシギダネ−32.0%)、御三家フルイラスト全体が調整局面にあります。

この先例カードを軸にした初代御三家プロモの価格予想は、フシギダネ(101/M-P)・ヒトカゲ(102/M-P)・ゼニガメ(103/M-P)の各記事で個別に解説しています。ホウエン版とレンジを比べたい方はあわせてどうぞ。

この差は御三家の宿命ではなく、リザードン固有の現象

ここを取り違えると予想を外します。ヒトカゲが高いのは「初代御三家だから」ではなく、リザードンという別格のブランドを背負っているからです。

裏返せば、リザードン級の1体がいない地方では、3枚の差は縮まるということ。ホウエンがまさにそのケースです。次の章で数字を確認します。

ただし「5,500円と1,200円」の差は無視できない

比較項目 スペシャルデッキセットex(2023) 30th CELEBRATION カードセット(2026)
希望小売価格5,500円(税込)1,200円(税込)
同時展開の種類数1種9種
買いやすさ単価が重く手が出しにくい気軽に買える価格帯
御三家プロモ3枚(フルイラスト)3枚(フルイラスト・キラ)

定価が4分の1以下ということは、同じ売上を狙うなら生産数は多くなるのが自然です。「推しの地方だけ買う」という買い方も想定された商品設計ですし、1セットあたりの流通枚数は先例より増える可能性が高い。

だから先例カードの現在価格(PSA10で1.8〜2.8万円前後)は、そのままの水準ではなく「上限側の目安」として扱うのが妥当です。中央値シナリオでPSA10を5,500〜12,000円に置いたのは、この供給差を割り引いたうえで、さらにホウエンと初代の需要差を織り込んだからです(カントーで最も安いフシギダネ プロモの予想は7,000〜14,000円)。

ホウエン御三家の序列|アチャモは最上位候補、ただし「1強」ではない

ホウエン3枚の序列を読むうえで参考になるのが、2016年に実施された大規模人気投票「ポケモン総選挙720」の結果です。10年前の調査で最新ではありませんが、全720種の順位が公表されている大規模調査として、キャラクターの地力を比べる材料になります。第7世代以降のポケモンは対象外のため、ここではカントーとホウエンの比較にのみ使います。

地方 最終進化形の順位 たねポケモンの順位
カントーリザードン 9位
カメックス 75位
フシギバナ 138位
フシギダネ 89位
ゼニガメ 114位
ヒトカゲ 125位
ホウエンバシャーモ 45位
ジュカイン 61位
ラグラージ 81位
アチャモ 93位
ミズゴロウ 100位
キモリ 215位

出典:2016年「ポケモン総選挙720」全順位(御三家系統を抜粋)。シネマトゥデイ「ポケモン総選挙、全結果発表<1位〜720位結果一覧>」(2016年6月23日付)。

この表から読めることが3つあります。

① アチャモは「たね・最終進化の両方でホウエン首位」

まず確認できるのは、2つの指標がどちらもアチャモ系統を最上位に置いていることです。最終進化形ではバシャーモが45位でジュカイン61位・ラグラージ81位を上回り、たね同士でもアチャモ93位がミズゴロウ100位・キモリ215位を上回ります。

これは意外に貴重な条件です。カントーでは「たね人気は最下位のヒトカゲが、最終進化リザードンの力で最高値」という逆転が起きています。ホウエンは2つの物差しが同じ答えを出しており、少なくとも人気の序列ははっきりしていると言えます。

② ただし「1強」ではない。ミズゴロウとの差は小さい

ここが本記事のもうひとつの主張です。アチャモが最上位であることと、大きな価格差が開くことは別の話です。

カントーはリザードンが全720種で9位という別格の存在で、だからこそヒトカゲにプレミアが乗りました。対してホウエンの最上位はバシャーモの45位。十分な人気ですが、ジュカイン61位・ラグラージ81位との差はゆるやかで、「1体だけが突き抜けている」構図ではありません。たね同士でもアチャモ93位とミズゴロウ100位はほぼ横並びです。

カードの実績でも、アチャモとミズゴロウは拮抗しています。同じ仕様の過去カードを比べると、ポケパークのアチャモ(PPF 002/009)がPSA10で約73万円、ポケパークのミズゴロウ(PPF 003/009)が約65万円とほぼ互角。一方で「ポケモン☆」仕様ではミズゴロウ☆(約530万円)がキモリ☆(約220万円)を大きく上回り、アチャモ☆はトレカジャパンに価格データがありません。アチャモとミズゴロウの上下は、物差しによって入れ替わりうる程度の差です。

したがって本記事は、アチャモを3枚の最上位候補に置きつつ、ミズゴロウとの差は1〜2割程度に収まると見ています。一方でキモリ(215位)との差は明確。ホウエンの構図は「2強1弱」と整理するのが実勢に近いはずです。

※ポケパーク・☆カードの価格はトレカジャパン各タグページのPSA10掲載価格。取引が数ヶ月に1件程度と極端に少なく、1件の価格が大きく影響します。

同じ3枚を別の立場から見た記事もあります。ミズゴロウ(109/M-P)は「2強のもう1枚」としてどこまで迫れるか、キモリ(107/M-P)は「3枚でいちばん安く拾える1枚」として解説しています。

トレカジャパン編集部
実務的には「アチャモとミズゴロウを近い水準に置き、キモリだけ一段下げる」だけで、かなり実勢に近い見積もりになります。アチャモを3枚合計の4割前後に置いておけば、大きく外すことはないはずです。

③ ホウエンは「直前に温まっている地方」でもある

見逃せないのが、2026年7月31日(金)に発売された拡張パック「ストームエメラルダ」の存在です。ホウエンの伝説ポケモン・レックウザのメガシンカ「メガレックウザex」を主役に据えたパックで、カードゲーム市場のホウエン需要は直前に大きく掘り起こされています。

アチャモにとっては、これに加えてもうひとつの含みがあります。バシャーモはメガシンカを持つポケモンだという点です。現行の「MEGA」シリーズはメガシンカポケモンを軸に弾を作り続けており、メガバシャーモexがカード化されれば、アチャモ系統の需要が一段上がる余地があります。時期は未定ですが、アチャモを長く持つ理由があるとすればここでしょう。

30周年商品全体への熱も、すでに数字に出ています。9月16日に発売された拡張パック「30th CELEBRATION」は、BOXの二次流通相場が定価の3倍を超えて推移しています。この熱がカードセットまで持続すれば上振れ、11月にかけて冷めれば下振れ——ここがホウエン需要の読みどころです。

1,200円の中身を分解すると、プロモ1枚は160円だった

もうひとつの物差しが、商品構成からの逆算です。拡張パック「30th CELEBRATION」は1パック360円(税込)。カードセットにはこれが2パック入っています。まずは定価ベースで引き算してみましょう。

内訳 金額
セット希望小売価格1,200円
− 拡張パック2パック(360円×2)−720円
= プロモ3枚+カードスタンドの実質価格480円
プロモ1枚あたり(スタンド分を無視した最大値)約160円

定価で買えれば、プロモ1枚の実質負担は160円未満。さらに市場価格で見ると、拡張パック「30th CELEBRATION」はBOXの二次流通相場が定価の3倍を超えており、1パックあたり約1,200円。同梱の2パックだけで約2,400円の価値があり、定価1,200円を上回ります。定価購入者にとってプロモ3枚は、実質“負担ゼロ以下”で手に入る計算です。裏を返せば、「セットを定価で買えるかどうか」が損得のほぼすべてという商品です。

セットで買うのとシングルで買うの、どっちが得?

アチャモ1枚だけが欲しい場合、判断はシンプルに整理できます。

  • セットを二次流通で買う:支払額から、拡張パック2個の市場価値とキモリ・ミズゴロウの売却見込みを引いた額が、実質のアチャモ取得コスト
  • シングルで買う:表示価格がそのまま取得コスト。手間はないが、初動は高値づかみになりやすい

ℹ️ 目安の作り方
中央値シナリオ(アチャモ2,000円・ミズゴロウ1,800円・キモリ1,200円)が当たった場合、プロモ3枚だけで5,000円相当。ここに拡張パック2個(市場価格で約2,400円)が乗るので、セット全体の中身は約7,400円相当です。セットの二次流通価格が7,500円を超えてきたら、アチャモ単体をシングルで買うほうが割安と判断できます。
なおホウエン版はキモリの売却が想定より渋くなる可能性があります。「3枚とも同じように売れる前提」で逆算すると外すので、キモリは低めに見積もっておくのが安全です。

どれくらい出回る?ポケセンの抽選は2回実施済み

生産数は公式に発表されていません。わかっているのは販売方式のほうです。ポケモンセンターオンラインでは全9種をまとめた「9種セット」(10,800円・税込)として抽選販売が行われ、8月末の1回目に続き、9月に追加抽選が実施されました。追加抽選の日程は次のとおりです。

抽選応募受付期間9月11日(金)16:00〜9月16日(水)16:59(受付終了)
抽選結果発表日9月30日(水)15:00以降
注文期間9月30日(水)15:00〜10月6日(火)16:59
お届け時期10月16日(金)〜11月9日(月)発送予定/送料無料
応募枠プレイヤーズクラブ本人認証済み枠/本人未認証枠の2種(当選数の大半は認証済み枠)

出典:ポケモンセンターオンライン「ポケモンカードゲーム30周年記念商品の追加抽選販売について」、同「30th CELEBRATION カードセット (9種セット)」商品ページ

🔑 相場を読むうえで最重要のポイント
追加抽選分の発送は発売日の10月16日から11月9日までの約3週間に分かれています。つまり発売日に市場へ出る枚数がピークではなく、発売後もしばらく供給が積み上がっていくということ。発売直後の高値が、11月にかけて落ち着いていく展開を想定しておくのが自然です。

⚠️ ポケセンオンラインは「9種まとめ買い」です
ホウエン1種だけを狙って応募することはできませんでした。アチャモだけが目的なら、他店舗の単品販売や発売後のシングル購入を狙う判断になります。店舗ごとの状況は予約・抽選申込ガイド、応募条件や本人認証の詳細は抽選ガイドをどうぞ。

抽選販売が2回も行われたということは、メーカー側が需要超過を見込んでいる証拠でもあります。一方で、全9種を同時発売する1,200円の商品を極端な少量生産にする理由は乏しく、発送も11月上旬まで続く。この2点から、本記事は「初動は品薄・数ヶ月で緩和」を中央値シナリオに置いています。

買うべき?売るべき?タイプ別に考える

飾りたいだけの人

迷う理由はほぼありません。1,200円でカードスタンドまで付いて、3枚並べて飾れる設計です。店頭の予約・抽選で定価入手を狙うのが最善。外れても、中央値シナリオどおりなら追加抽選分の発送が一巡する11月以降に価格は落ち着きます。発売直後の高値圏で慌てて買う必要は薄い商品です。

PSA10を狙う人|いまの料金で鑑定代の元は取れるのか

ここは電卓を叩く前に、前提が変わったことを知っておいてください。PSA Japanは低額カード向けの「バリュー」系プランを2026年5〜6月に受付停止し、再開は告知されていません。そのうえで2026年9月にサービスレベルを改定し、「スタンダード」を新設しました。

つまり現在、個人が申し込める最安プランは「スタンダード」の1枚9,980円(税込)です。料金は下がったものの、納期は100営業日と長くなっています。

サービスレベル 料金(税込)
予定納期
申告価格
バリュー系受付停止中
スタンダード(最安)9,980円/枚
100営業日(約20週間)
150,000円以下
プライオリティ11,980円/枚
80営業日(約16週間)
250,000円以下
エクスプレス29,980円/枚
25営業日(約5週間)
400,000円以下

出典:PSA Japan「グレーディング」。予定納期は「荷物到着のお知らせ」メール送信後からのカウントです。グレーディング料金とは別に保険料・返送料がかかります。料金は変更される場合があるため、提出前に必ず公式でご確認ください。

損益分岐を計算すると、現状では赤字になる

項目 金額
素体の取得コスト(中央値シナリオ)1,200〜3,000円
+ 鑑定料(スタンダード)9,980円
+ 保険料・返送料別途(枚数と申告価格の合計で変動)
+ 売却時の手数料フリマアプリなら売価の約10%
= 損益分岐となるPSA10の売価およそ13,500〜16,000円以上

本記事の中央値シナリオはPSA10で5,500〜12,000円。この分岐点に届きません。セットを定価で入手して素体が実質160円だったとしても、分岐点はおよそ12,500〜13,000円で、中央値シナリオの上限を上回ります。上振れシナリオ(12,000〜22,000円)が実現して、ようやく採算が見えてきます。

さらにPSA10が出る保証はありません。フルイラストのキラカードは縁の白かけやセンタリングでグレードが落ちやすく、PSA9になった場合の価格はPSA10を大きく下回るのが一般的です。スタンダードは納期が約20週間と長く、その間に相場が動いても手を出せません。

⚠️ 結論:現状のPSA料金では、このカードを鑑定に出す経済合理性はほぼありません
自分のコレクションとして保存性を高めたい、という目的なら別です。ただし「鑑定に出して利益を狙う」目的であれば、いまは見送りが妥当です。バリュー系プランの受付が再開されるか、PSA10相場が16,000円を明確に超えてから検討してください。

トレカジャパン編集部
逆説的ですが、鑑定コストが高止まりしていることはPSA10相場にとっては上振れ要因でもあります。採算が合わないカードは誰も鑑定に出さなくなるので、PSA10の流通枚数そのものが絞られるからです。低額カードのPSA10が思ったより高値をつける背景には、この構造があります。

売り時を探している人

先例カードの値動きが参考になります。カントー御三家のPSA10は、直近30日でヒトカゲが−43.0%、フシギダネが−32.0%、ゼニガメも1割強の下げと、3枚そろって調整局面に入りました。1番人気のヒトカゲですら値を保てていません。

ホウエンのPSA10カードも、トレカジャパン上では3匹とも直近7日の取引が0件と、もともと取引が薄い市場です。追加抽選分の発送が11月上旬まで続くことも踏まえると、3枚とも初動の品薄局面がいちばん高い可能性があります。長期保有より、初動〜発送が一巡する11月前までの高値圏で回すほうが現実的——それがアチャモの立ち位置です。

ただし例外がひとつ。メガバシャーモexのカード化が発表された場合は、アチャモ系統の相場が動く可能性があります。長期保有を選ぶなら、それが唯一のシナリオだと考えてください。

この予想が外れるとしたら、どこで外れるか

予想の弱いところも隠さず書いておきます。次の要因が動けば、中央値シナリオは簡単に外れます。

方向 要因
上振れ ・拡張パック「ストームエメラルダ」で温まったホウエン需要と、「30th CELEBRATION」BOXが定価の3倍超で取引される熱が10月まで持続する
・メガバシャーモexのカード化が発表され、アチャモ系統に注目が集まる
・9地方27枚を同じ作風で揃えられるため、コンプリート需要が想定以上に膨らむ
・海外コレクターの需要が日本版プロモに向かう
・店頭での販売数が絞られ、在庫がほとんど出回らない
下振れ ・ポケセンの追加抽選分の発送が11月9日まで続き、発売後も供給が上積みされる
・十分な生産数が確保され、発売後も店頭に在庫が残る
・9種同時発売で需要が分散し、初代セットに買いが集中する
・ホウエン需要がストームエメラルダで一巡している
・先例のカントー御三家フルイラストが直近1ヶ月で1〜4割下落しており、御三家カード全体の相場が冷えたまま発売を迎える

とくに「発売後にどれだけ供給が積み上がるか」が最大の変数です。ポケモンセンターオンラインは9種セットの抽選を2回実施し、追加抽選分の発送は発売日から11月9日まで分散しています。初動の高値は、11月にかけて崩れる可能性がある——ここは購入・売却どちらの立場でも押さえておきたいポイントです。

もうひとつ、本記事の根拠には弱点があります。「ポケモン総選挙720」は2016年の調査で、10年前のデータだという点です。人気は動きますし、投票の順位は「好きなポケモン」を測るものであって「そのカードにいくら払うか」を直接測ったものではありません。実際、☆カードの価格ではミズゴロウがアチャモを上回る場面もあります。ここは割り引いて読んでください。

30th CELEBRATION 御三家プロモ 全9地方27枚の価格予想一覧

「30th CELEBRATION カードセット」は全9地方の御三家で全9種、プロモカードは合計27枚です。地方ごとに価格の付き方はかなり違うので、気になるカードの予想レンジは各記事でご確認ください。

上からカントー・ジョウト・ホウエン・シンオウ・イッシュ・カロス・アローラ・ガラル・パルデアの順です。

※各記事は順次公開・更新しています。9種の商品ラインナップ全体はポケカ30周年 記念商品まとめをご覧ください。

アチャモ プロモのよくある質問

Q: アチャモ プロモ(108/M-P)は単体で買えますか

A: 商品としての単体販売はありません。「30th CELEBRATION カードセット キモリ・アチャモ・ミズゴロウ」(1,200円・税込)を買うか、発売後にフリマアプリ・カードショップでシングルカードとして買う形になります。

Q: キモリ・アチャモ・ミズゴロウのうち、どれが一番高くなりますか

A: アチャモが最上位候補、ミズゴロウがほぼ並んで2番手、キモリが一段下と予想します。2016年の「ポケモン総選挙720」では、最終進化形がバシャーモ45位・ジュカイン61位・ラグラージ81位、たねポケモンがアチャモ93位・ミズゴロウ100位・キモリ215位で、2つの指標がどちらもアチャモ系統を首位に置いています。ただしホウエンにはリザードン級の突出した1体がおらず、過去カードの価格でもアチャモとミズゴロウは拮抗しているため、カントー版のような大きな価格差は開きにくいでしょう。

Q: アチャモとミズゴロウの差はどれくらいになりますか

A: 1〜2割程度にとどまると見ています。たね同士でアチャモ93位・ミズゴロウ100位とほぼ横並びで、最終進化形のバシャーモ45位・ラグラージ81位も、リザードン対カメックスのような桁違いの差ではありません。ポケパーク仕様の過去カードもPSA10でアチャモ約73万円・ミズゴロウ約65万円と拮抗しています。一方でキモリ(215位)との差は明確で、ホウエンは「2強1弱」の構図になると考えています。

Q: 30th CELEBRATION カードセットはポケモンセンターオンラインで買えますか

A: 全9種をまとめた「9種セット」(10,800円・税込)の抽選販売のみで、1回目・追加抽選ともに応募受付は終了しています。追加抽選の当選発表は9月30日(水)15:00以降、注文期間は10月6日(火)16:59まで、発送は10月16日(金)〜11月9日(月)の予定です。ホウエンセットだけを狙うなら、店舗の予約・抽選か発売後のシングル購入になります。店舗別の状況は予約・抽選申込ガイドをご確認ください。

Q: アチャモ プロモをPSA鑑定に出す価値はありますか

A: 現状の料金では、利益目的の鑑定はおすすめしません。PSA Japanは低額カード向けの「バリュー」系プランを受付停止しており、申し込める最安は「スタンダード」の1枚9,980円(税込・予定納期100営業日)です。素体取得費・保険料・返送料・売却手数料まで含めると、損益分岐はPSA10の売価でおよそ13,500〜16,000円。本記事の中央値シナリオ(PSA10で5,500〜12,000円)では採算が合わず、セットを定価で入手した場合でも分岐点は約12,500〜13,000円です。保存目的なら別ですが、利益狙いならバリュー系の受付再開かPSA10相場の上昇を待つのが妥当です。

Q: 定価1,200円のセットは買いですか

A: 定価で買えるなら十分に妥当です。中身の拡張パック2個だけで定価720円相当、二次流通の相場で見れば約2,400円相当とセット定価を上回ります。そこにフルイラストのキラプロモ3枚とカードスタンドが付く計算です。ただしホウエン版はキモリの二次流通価格が伸びにくい見込みなので、「3枚売って回収」を前提にするなら見積もりは辛めに置いてください。

Q: 発売後の実際の相場はどこで確認できますか

A: トレカジャパンの相場ページで確認できます。複数サイトの実取引データから素体・PSA10それぞれの相場を毎日更新しています。アチャモの他カードとの比較はアチャモのPSA10一覧、拡張パック側の当たりカードは30th CELEBRATION 相場・当たりカードページ(M6a)をご覧ください。

まとめ

アチャモ プロモ 108/M-P 価格予想のポイント
・素体の発売直後は1,200〜3,000円、PSA10は5,500〜12,000円が中央値シナリオ
・ホウエンの序列はアチャモ ≧ ミズゴロウ > キモリ。アチャモが最上位候補
・たね(93位)・最終進化(バシャーモ45位)の両方でホウエン首位。人気の序列ははっきりしている
・ただしリザードン級の1強がいないぶん、ミズゴロウとの差は1〜2割程度。過去カードの価格でも拮抗。キモリ(215位)との差は明確
・同梱の拡張パック2個は市場価格で約2,400円。定価1,200円で入手できれば損はしにくい
・ホウエン固有の追い風として、7月発売「ストームエメラルダ」で掘り起こされた需要の余熱がある
・上振れ材料はメガバシャーモexのカード化。長期保有の唯一の根拠になりうる
・PSA鑑定はいまは非推奨。最安のスタンダードでも1枚9,980円、損益分岐は約13,500〜16,000円

📝 ポケカを高く売るなら、まず相場を知ることから。

トレカジャパンは、snkrdunk・mercariなど複数サイトのリアルタイム相場を一括比較できます。30th CELEBRATION カードセットのプロモ相場は、2026年10月16日の発売後に実取引データで毎日更新します。

▼ この予想の根拠にした「御三家フルイラストプロモ」の現在の相場