ポケモンカード30周年の「30th CELEBRATION カードセット ツタージャ・ポカブ・ミジュマル」が、2026年10月16日(金)に1,200円(税込)で発売されます。このセットに1枚だけ入っているのが、フルイラスト仕様のキラプロモ「ポカブ(114/M-P)」です。

知りたいのは「で、これいくらになるの?」でしょう。発売前なので確定した相場はまだありません。ただ、イッシュ御三家には「同じパックから同じ条件で出た先例カード」があり、その相場は今も追えます。本記事はその実取引データと、定価1,200円の中身を分解した計算から、価格レンジを予想します。

📌 この記事の結論
・素体(未鑑定)の発売直後は1,200〜3,000円あたりが中心
・PSA10なら5,500〜11,000円あたりが中心
・イッシュ御三家はミジュマルが頭ひとつ抜け、ポカブは2番手。ただしツタージャとの差は小さい。カントーと違い「炎枠=最高値」にはならない
・同梱の拡張パック2個だけで二次流通では定価1,200円を上回る
・PSA鑑定は利益目的なら見送りが妥当(最安のスタンダードでも1枚9,980円、損益分岐は約13,500〜16,000円)
・ポケセンオンラインは9種セット(10,800円)で2回の抽選を実施済み。追加抽選分の発送は発売日から11月上旬まで続く

🔗 30周年記事のナビ
・商品ラインナップ・定価の全体像は:ポケカ30周年 記念商品まとめ
・店舗別の予約・抽選申込一覧は:ポケカ30周年 予約・抽選申込ガイド
・当選確率・応募手順は:30th CELEBRATION 抽選ガイド
・カントー版の価格予想は:フシギダネ30周年プロモ(101/M-P)の相場価格予想
・拡張パックの当たりカード・BOX相場は:30th CELEBRATION 相場・当たりカード(M6a)
・他の8地方の御三家プロモ(全9種27枚)の価格予想は:記事末尾の全9地方一覧から

ポカブ プロモ(114/M-P)はいくらになる?価格予想レンジ

ポカブ プロモ(114/M-P)

生産数が公表されていないので、ひとつの数字に決め打ちはしません。下振れ・中央値・上振れの3シナリオで、前提とセットで出します。発売後に「店頭に残っているか」を見れば、どのシナリオに寄ったか読者自身で判断できるはずです。

項目 予想レンジ(下振れ/中央値/上振れ)
素体・発売直後 下振れ:600〜1,200円
中央値:1,200〜3,000円
上振れ:3,500〜7,000円
素体・3ヶ月後 下振れ:400〜800円
中央値:800〜1,800円
上振れ:2,500〜5,000円
PSA10 下振れ:3,500〜5,500円
中央値:5,500〜11,000円
上振れ:12,000〜22,000円
シナリオ 前提
下振れ店頭在庫が残り、追加抽選分の発送(11月上旬まで)で供給がだぶつく
中央値初動は品薄、発送が一巡する数ヶ月後に供給が追いつく
上振れ30周年全体の過熱が続き、店頭在庫がほぼ出回らない。BW世代の需要がイッシュ版に集中する

※トレカジャパン編集部による予想値です。実勢価格を保証するものではありません。発売後は実取引データをもとに随時更新します。

カントー版(フシギダネ・ヒトカゲ・ゼニガメ)の予想レンジより一段低く置いているのは、初代御三家ほどの指名需要がイッシュ御三家には集まりにくいと見ているからです。ただし後述するとおり、ブラックボルト・ホワイトフレアのBOXが今も定価の3倍超で取引されるなど、BW世代の需要は根強く、下振れ一辺倒でもありません。

未開封セット(3枚入りの商品そのもの)はいくらになる?

プロモ単体より先に動くのがセットの価格です。定価1,200円に対して、発売直後は4,000〜7,000円を中心に見ています。理由は2つ。

  • 先行発売された拡張パック「30th CELEBRATION」は、BOXの二次流通相場が定価(7,200円)の3倍超で推移。1パックあたりに割り戻すと約1,200円で、同梱の2パックだけでセット定価を上回る計算になり、セット価格を下から強く支える
  • 全9種のうち初代御三家に需要が最も集中する一方、イッシュ版はミジュマルという強い1枚を抱えるぶん、9種のなかで上位寄りに落ち着きやすい

イッシュ御三家3枚のうち、ポカブは何番手?

先に答えを言うと、ミジュマルが頭ひとつ抜け、ポカブが2番手、ツタージャがすぐ後ろと見ています。ポカブとツタージャの差は2割程度で、実質的には「1強2弱」の構図です。

ここがカントー版といちばん違うところです。カントーでは炎タイプのヒトカゲがリザードンのブランド力で最上位に立ちますが、イッシュでは炎枠のポカブが最高値になる構図にはならない。「御三家は炎が一番高い」という思い込みで買うと、判断を誤ります。根拠は次章の実データです。

同じ3枚を別の立場から見た記事もあります。ミジュマル(115/M-P)はイッシュ最上位としてどこまで伸びるか、ツタージャ(113/M-P)は「最も安く拾える1枚」としての狙い目を軸に解説しています。

そもそもポカブ プロモってどんなカード?

カードのスペックとイラストレーター

カード全面にイラストが広がるフルイラスト仕様のキラプロモです。背景にはイッシュ地方を思わせる高層ビル群や吊り橋、塔、飛行機、モンスターボール、ポケモンセンター、そして「3」と「0」がほっぺになった30周年仕様のピカチュウが描き込まれています。

型番114/M-P(PROMO/レギュレーションマークJ)
カード種別たねポケモン/炎タイプ/HP80
ワザひのこ(炎エネルギー2個)/40ダメージ+このポケモンについているエネルギーを1個選び、トラッシュする
弱点/抵抗力/にげる水×2/なし/無色2個
イラストレーターSaboteri(サボテリ)

※ポケモンカードゲーム30周年特別サイトの公式公開カード画像から読み取った情報です。

✍️ 相場を読むうえで見逃せないポイント
公式公開画像を確認したところ、ツタージャ(113/M-P)・ポカブ(114/M-P)・ミジュマル(115/M-P)の3枚とも Saboteri 氏が担当しています。同じ作家・同じ仕様・同じ商品に同数封入なので、3枚の価格差はイラストの当たり外れではなく、ほぼ純粋にポケモン人気の差として出ます。
一方で、ホワイトフレア収録の「ポカブ AR」を描いたのは Orca 氏で、別の作家です。同じポカブでも作風がまったく違うため、両方揃えるコレクション需要が生まれやすい点は上振れ材料になります。

⚠️ ネットで広まっている2つの情報を訂正します
①「3枚並べるとイラストが繋がる」……公式公開画像3枚を編集部で並べて確認しましたが、絵柄は繋がりません。街並みや30周年ピカチュウといったモチーフとデザイン言語が共通しているだけで、各カードは独立した構図です(3枚それぞれにピカチュウが描かれ、飛行機はポカブ、観覧車はミジュマルと、背景のモチーフも1枚ごとに違います)。
②「御三家のAR」……公式の商品情報での表記は「プロモカード(キラ)」で、ARというレアリティ表記ではありません。仕様の呼び方が一部メディアと異なる点にご注意ください。

1,200円のセットに1枚。単体では買えません

商品名ポケモンカードゲーム MEGA「30th CELEBRATION カードセット ツタージャ・ポカブ・ミジュマル」
希望小売価格1,200円(税込)
内容物プロモカード(キラ)「ツタージャ」「ポカブ」「ミジュマル」各1枚/拡張パック「30th CELEBRATION」2パック(各6枚・ランダム封入)/紙製カードスタンド(3枚用)1個
発売日2026年10月16日(金)
シリーズ展開全9地方の御三家で全9種(101/M-P〜127/M-P)。イッシュは113〜115/M-P

出典:ポケモンカードゲーム30周年特別サイト「30th CELEBRATION カードセット」

ここで押さえておきたいのが、ポカブだけを狙って買う経路が存在しないことです。セットを買った人は、ツタージャ・ポカブ・ミジュマルを必ず1枚ずつ同時に手にします。

つまり3枚はまったく同じ枚数だけ市場に出る。それでも値段に差がつくのは、需要側が偏っているからです。この「同数供給・需要不均衡」がどう効くのかは、先例を見るのがいちばん早い。

先例は「ホワイトフレア」にある|イッシュ御三家ARの今の値段

2025年6月6日発売の拡張パック「ホワイトフレア」と、同日発売の「ブラックボルト」。この2弾でイッシュ地方の全156匹がAR(アートレア)またはSARでカード化され、御三家3匹もフルイラストのARで登場しました。

比較対象としていちばん筋がいいのが、ポカブ ARとミジュマル ARの2枚です。どちらも同じホワイトフレアの同じAR枠から出るため、封入率も種類数も共通。供給条件がほぼ同じなので、価格差が出ているならそれは純粋に需要の差だと読めます。ツタージャ ARは別パック(ブラックボルト)ですが、参考として並べます。

御三家3枚のAR相場を並べてみる

カード 素体(ショップ販売価格)
ポカブ比
PSA10
ミジュマル AR(SV11W 102/086) 5,980円
約2.3倍
直近取引 ¥12,500
(7日平均 約¥12,833)
ポカブ AR(SV11W 096/086) 2,580円
—
直近取引 ¥9,599
(最安出品 ¥7,500)
ツタージャ AR(SV11B 087/086) 2,180円
約0.85倍
ショップ販売価格 7,980円

※素体はカードラッシュの販売価格(状態A)で3枚をそろえて比較。PSA10はミジュマル・ポカブがトレカジャパン各カードページの取引データ、ツタージャはトレカジャパンに取引データがないため、カードラッシュの販売価格(PSA10鑑定済品)を参考値として掲載しています。ポカブ ARのPSA10は取引が少なく、最終取引から1ヶ月以上たっています。相場は日々変動します。

同じパックなのにミジュマルが上。値持ちの差もはっきり

同じホワイトフレアの同じAR枠から出るのに、素体ではミジュマルがポカブの約2.3倍、PSA10でも約1.3倍で取引されています。PSA10で差が縮むのは、鑑定費用が価格の下支えになり、人気差がそのまま出にくいためです。

値動きの方向にも差があります。ミジュマル ARのPSA10は1.3万円前後で取引が続いているのに対し、ポカブ ARは7月の1万〜1.1万円台から8月中旬の9,599円へ軟化し、その後は成約が途絶えたまま、出品の最安値が7,500円まで下がっています。売り手が値下げしても買い手がつきにくい——市場の厚みの差が表れています。

背景として考えられるのは、ミジュマル側の需要の厚さです。当編集部のミジュマル AR記事でも触れているとおり、ミジュマルは御三家のなかでも人気が高く、最終進化のダイケンキが強力な特性を持つことから指名買いが起きやすい。一方のポカブ AR記事では、御三家3匹のなかでは相対的に人気が控えめという評価を発売当初から指摘してきました。

実務的にいちばん使いやすい目安はこれです——ポカブの値段を知りたければ、まずミジュマルの値段を見て、その6割前後を当てる。ツタージャの値段が見えていれば、その1〜2割増し。

トレカジャパン編集部
「御三家は炎が一番高い」はカントーの経験則です。カントーの先例(スペシャルデッキセットexのフルイラスト3枚)ではヒトカゲがフシギダネの約1.5倍で最上位ですが、イッシュでは水枠のミジュマルが最上位。地方ごとに序列が入れ替わるので、他地方の相場感をそのまま持ち込まないことが大切です。

ただし、ARとプロモは同じ条件ではない

比較項目 ポカブ AR(2025) ポカブ プロモ 114/M-P(2026)
入手方法パック開封(確率)セット購入で確定1枚
1枚あたりの取得コスト実質的に高い(狙い引き困難)約160円(定価購入時)
供給の読みやすさ再販ごとに増える出荷数+追加抽選分の発送(11月上旬まで)しだい
イラストレーターOrcaSaboteri

確定封入のプロモは、確率封入のARより1枚あたりの供給が読みやすく、単価も上がりにくいのが原則です。だから先例ARの価格は、そのままの水準ではなく「目安の上限側」として扱うのが妥当。中央値シナリオでPSA10を5,500〜11,000円に置いたのは、この差を織り込んだためです(カントーで最も安いフシギダネ プロモの予想は7,000〜14,000円)。

もうひとつの物差しとして、カントーの先例スペシャルデッキセットex「フシギバナ・リザードン・カメックス」のフルイラスト3枚も確認しておきます。PSA10はヒトカゲ(SVG 051/049)が約2.8万円、ゼニガメ(SVG 052/049・イラストはサボテリ氏)が約2.3万円、フシギダネ(SVG 050/049)が約1.8万円。ただし直近30日でヒトカゲ−43.0%、フシギダネ−32.0%と3枚そろって大きく下げており、御三家フルイラスト全体が調整局面にあります。「先例が高いから新商品も高い」とは繋げられない状況です。

1,200円の中身を分解すると、プロモ1枚は160円だった

もうひとつの物差しが、商品構成からの逆算です。拡張パック「30th CELEBRATION」は1パック360円(税込)。カードセットにはこれが2パック入っています。まずは定価ベースで引き算してみましょう。

内訳 金額
セット希望小売価格1,200円
− 拡張パック2パック(360円×2)−720円
= プロモ3枚+カードスタンドの実質価格480円
プロモ1枚あたり(スタンド分を無視した最大値)約160円

定価で買えれば、プロモ1枚の実質負担は160円未満。さらに市場価格で見ると、拡張パック「30th CELEBRATION」はBOXの二次流通相場が定価の3倍を超えており、1パックあたり約1,200円。同梱の2パックだけで約2,400円の価値があり、定価1,200円を上回ります。定価購入者にとってプロモ3枚は、実質“負担ゼロ以下”で手に入る計算です。裏を返せば、「セットを定価で買えるかどうか」が損得のほぼすべてという商品です。

セットで買うのとシングルで買うの、どっちが得?

ポカブ1枚だけが欲しい場合、判断はシンプルに整理できます。

  • セットを二次流通で買う:支払額から、拡張パック2個の市場価値とツタージャ・ミジュマルの売却見込みを引いた額が、実質のポカブ取得コスト
  • シングルで買う:表示価格がそのまま取得コスト。手間はないが、初動は高値づかみになりやすい

ℹ️ 目安の作り方
中央値シナリオ(ポカブ1,800円・ツタージャ1,500円・ミジュマル3,000円)が当たった場合、プロモ3枚だけで6,300円相当。ここに拡張パック2個(市場価格で約2,400円)が乗るので、セット全体の中身は約8,700円相当です。セットの二次流通価格が9,000円を超えてきたら、ポカブ単体をシングルで買うほうが割安と判断できます。
逆にセットを買う場合は、ミジュマルの売却額がコスト回収のカギになります。ミジュマルの相場を見てから判断するのが安全です。

どれくらい出回る?ポケセンの抽選は2回実施済み

生産数は公式に発表されていません。わかっているのは販売方式のほうです。ポケモンセンターオンラインでは全9種をまとめた「9種セット」(10,800円・税込)として抽選販売が行われ、8月末の1回目に続き、9月に追加抽選が実施されました。追加抽選の日程は次のとおりです。

抽選応募受付期間9月11日(金)16:00〜9月16日(水)16:59(受付終了)
抽選結果発表日9月30日(水)15:00以降
注文期間9月30日(水)15:00〜10月6日(火)16:59
お届け時期10月16日(金)〜11月9日(月)発送予定/送料無料
応募枠プレイヤーズクラブ本人認証済み枠/本人未認証枠の2種(どちらか一方に応募。当選数の大半は認証済み枠)

出典:ポケモンセンターオンライン「ポケモンカードゲーム30周年記念商品の追加抽選販売について」、同「30th CELEBRATION カードセット (9種セット)」商品ページ

🔑 相場を読むうえで最重要のポイント
追加抽選分の発送は発売日の10月16日から11月9日までの約3週間に分かれています。つまり発売日に市場へ出る枚数がピークではなく、発売後もしばらく供給が積み上がっていくということ。発売直後の高値が、11月にかけて落ち着いていく展開を想定しておくのが自然です。

⚠️ ポケセンオンラインは「9種まとめ買い」です
イッシュ版1種だけを狙って応募することはできませんでした。ポカブだけが目的なら、他店舗の単品販売や発売後のシングル購入を狙う判断になります。店舗ごとの状況は予約・抽選申込ガイド、応募条件や本人認証の詳細は抽選ガイドをどうぞ。

抽選販売が2回も行われたということは、メーカー側が需要超過を見込んでいる証拠でもあります。一方で、全9種を同時発売する1,200円の商品を極端な少量生産にする理由は乏しく、発送も11月上旬まで続く。この2点から、本記事は「初動は品薄・数ヶ月で緩和」を中央値シナリオに置いています。

買うべき?売るべき?タイプ別に考える

飾りたいだけの人

迷う理由はほぼありません。1,200円でカードスタンドまで付いて、3枚並べて飾れる設計です。店頭の予約・抽選で定価入手を狙うのが最善。外れても、中央値シナリオどおりなら追加抽選分の発送が一巡する11月以降に価格は落ち着きます。むしろイッシュ版は初代御三家より競争が緩いぶん、定価で買えるチャンスは相対的に大きいと見ています。

PSA10を狙う人|いまの料金で鑑定代の元は取れるのか

結論から言うと、ポカブでは採算が合いません。まず前提が変わったことを知っておいてください。PSA Japanは低額カード向けの「バリュー」系プランを2026年5〜6月に受付停止し、再開は告知されていません。そのうえで2026年9月にサービスレベルを改定し、「スタンダード」を新設しました。

つまり現在、個人が申し込める最安プランは「スタンダード」の1枚9,980円(税込)です。料金は下がったものの、納期は100営業日と長くなっています。

サービスレベル 料金(税込)
予定納期
申告価格
バリュー系受付停止中
スタンダード(最安)9,980円/枚
100営業日(約20週間)
150,000円以下
プライオリティ11,980円/枚
80営業日(約16週間)
250,000円以下
エクスプレス29,980円/枚
25営業日(約5週間)
400,000円以下

出典:PSA Japan「グレーディング」。予定納期は「荷物到着のお知らせ」メール送信後からのカウントです。グレーディング料金とは別に保険料・返送料がかかります。料金は変更される場合があるため、提出前に必ず公式でご確認ください。

損益分岐を計算すると、中央値シナリオでは届きません

項目 金額
素体の取得コスト(中央値シナリオ)1,200〜3,000円
+ 鑑定料(スタンダード)9,980円
+ 保険料・返送料別途(枚数と申告価格の合計で変動)
+ 売却時の手数料フリマアプリなら売価の約10%
= 損益分岐となるPSA10の売価およそ13,500〜16,000円以上

本記事の中央値シナリオはPSA10で5,500〜11,000円。この分岐点に届きません。セットを定価で入手して素体が実質160円だったとしても、分岐点はおよそ12,500〜13,000円で、中央値シナリオの上限を上回ります。上振れシナリオ(12,000〜22,000円)が実現して、ようやく採算が見えてくる水準です。

参考までに、先例のポカブ ARのPSA10は直近取引が9,599円、出品の最安値は7,500円。同じポカブの先行カードでも損益分岐を大きく下回っているという現実は、判断材料として重いはずです。

さらにPSA10が出る保証もありません。フルイラストのキラカードは縁の白かけやセンタリングでグレードが落ちやすく、PSA9になった場合の価格はPSA10を大きく下回るのが一般的です。スタンダードは納期が約20週間と長く、その間に相場が動いても手を出せません。

⚠️ 結論:ポカブを利益目的で鑑定に出す合理性は、現状ほぼありません
自分のコレクションとして保存性を高めたい、という目的なら別です。ただし「鑑定に出して利益を狙う」目的であれば、いまは見送りが妥当。バリュー系プランの受付が再開されるか、PSA10相場が16,000円を明確に超えてから検討してください。同じ1枚9,980円を払うなら、イッシュ版のなかではミジュマルのほうがまだ分岐点に近い、という判断になります。

トレカジャパン編集部
逆説的ですが、鑑定コストが高止まりしていることはPSA10相場にとっては上振れ要因でもあります。採算が合わないカードは誰も鑑定に出さなくなるので、PSA10の流通枚数そのものが絞られるからです。低額カードのPSA10が思ったより高値をつける背景には、この構造があります。

売り時を探している人

先例カードの値動きが参考になります。ポカブ ARのPSA10は7月に1万〜1.1万円台で取引されていたのが、8月中旬には9,599円へ。その後は成約がなく、出品の最安値が7,500円まで下がっています。ミジュマル ARも8月の1.5万円前後から1.25万円前後へ下げており、イッシュ御三家AR全体がじわりと調整しています。カントー御三家のフルイラストも直近30日で3〜4割下げました。

新商品の御三家プロモが同じパターンをたどるなら、ポカブは初動の品薄局面がいちばん高い可能性が高い。しかも追加抽選分の発送が11月上旬まで続きます。売るなら初動〜発送が一巡する11月前までが目安です。取引が薄く、値下げしても買い手がつきにくい点は先例のポカブ ARで確認済みなので、「そのうち上がる」と待つ戦略は取りにくいカードだと考えておきましょう。

この予想が外れるとしたら、どこで外れるか

予想の弱いところも隠さず書いておきます。次の要因が動けば、中央値シナリオは簡単に外れます。

方向 要因
上振れ ・拡張パック「30th CELEBRATION」のBOXが定価の3倍超で取引されており、30周年商品への資金流入はすでに起きている
・ブラックボルト・ホワイトフレアのBOXが発売から1年以上たっても定価(5,800円)の3倍超を保つなど、BW世代の需要が根強い
・9地方27枚を同じ作風で揃えられるため、コンプリート需要が想定以上に膨らむ
・Orca版ARとSaboteri版プロモを並べる「ポカブ2枚揃え」需要
・店頭での販売数が絞られ、在庫がほとんど出回らない
下振れ ・ポケセンの追加抽選分の発送が11月9日まで続き、発売後も供給が上積みされる
・十分な生産数が確保され、発売後も店頭に在庫が残る
・9種同時発売で需要が分散し、資金が初代御三家版に集中する
・イッシュ版のなかでもミジュマルに需要が偏り、ポカブが取り残される
・先例のカントー御三家フルイラストが直近1ヶ月で1〜4割下落し、ブラックボルト・ホワイトフレアのBOXも直近30日で1割強下げるなど、関連相場が冷えたまま発売を迎える

とくに「発売後にどれだけ供給が積み上がるか」が最大の変数です。ポケモンセンターオンラインは9種セットの抽選を2回実施し、追加抽選分の発送は発売日から11月9日まで分散しています。初動の高値は、11月にかけて崩れる可能性がある——ここは購入・売却どちらの立場でも押さえておきたいポイントです。

もうひとつの弱点は、ポカブとツタージャの差が2割程度と小さいことです。同じサボテリ氏が3枚を描いている以上、イラストの好みで2番手と3番手が入れ替わる可能性は十分あります。発売後は実取引データで検証し、この記事を更新します。

30th CELEBRATION 御三家プロモ 全9地方27枚の価格予想一覧

「30th CELEBRATION カードセット」は全9地方の御三家で全9種、プロモカードは合計27枚です。地方ごとに価格の付き方はかなり違うので、気になるカードの予想レンジは各記事でご確認ください。

上からカントー・ジョウト・ホウエン・シンオウ・イッシュ・カロス・アローラ・ガラル・パルデアの順です。

※各記事は順次公開・更新しています。9種の商品ラインナップ全体はポケカ30周年 記念商品まとめをご覧ください。

ポカブ プロモのよくある質問

Q: ポカブ プロモ(114/M-P)は単体で買えますか

A: 商品としての単体販売はありません。「30th CELEBRATION カードセット ツタージャ・ポカブ・ミジュマル」(1,200円・税込)を買うか、発売後にフリマアプリ・カードショップでシングルカードとして買う形になります。

Q: イッシュ御三家3枚のうち、どれが一番高くなりますか

A: ミジュマルと予想しています。同じホワイトフレアから同条件で出たAR版で、ミジュマルはポカブに対して素体で約2.3倍、PSA10でも約1.3倍で取引されているためです。カントー版はヒトカゲ(炎)が最高値ですが、イッシュでは炎枠のポカブは最上位になりません。ポカブは2番手ですが、3番手のツタージャとの差は2割程度と小さいと見ています。

Q: 30th CELEBRATION カードセットはポケモンセンターオンラインで買えますか

A: 全9種をまとめた「9種セット」(10,800円・税込)の抽選販売のみで、1回目・追加抽選ともに応募受付は終了しています。追加抽選の当選発表は9月30日(水)15:00以降、注文期間は10月6日(火)16:59まで、発送は10月16日(金)〜11月9日(月)の予定です。イッシュセットだけを狙うなら、店舗の予約・抽選か発売後のシングル購入になります。店舗別の状況は予約・抽選申込ガイドをご確認ください。

Q: PSA鑑定に出す価値はありますか

A: 現状の料金では、利益目的の鑑定はおすすめしません。PSA Japanは低額カード向けの「バリュー」系プランを受付停止しており、申し込める最安は「スタンダード」の1枚9,980円(税込・予定納期100営業日)です。素体取得費・保険料・返送料・売却手数料まで含めると、損益分岐はPSA10の売価でおよそ13,500〜16,000円。本記事の中央値シナリオ(PSA10で5,500〜11,000円)では採算が合わず、セットを定価で入手した場合でも分岐点は約12,500〜13,000円です。保存目的なら別ですが、利益狙いならバリュー系の受付再開かPSA10相場の上昇を待つのが妥当です。

Q: 3枚並べるとイラストが繋がるって本当ですか

A: 公式公開画像を確認した限り、繋がりません。ツタージャ・ポカブ・ミジュマルの3枚はいずれもSaboteri氏が担当し、街並みや30周年ピカチュウといったモチーフを共有していますが、絵柄が横に連続する構成ではなく、各カードが独立した構図です(3枚それぞれに30周年仕様のピカチュウが描かれています)。「繋がるから3枚セットで価値が出る」という前提で高値を掴まないようご注意ください。

Q: 定価1,200円のセットは買いですか

A: 定価で買えるなら十分に妥当です。中身の拡張パック2個だけで定価720円相当、二次流通の相場で見れば約2,400円相当とセット定価を上回ります。そこにフルイラストのキラプロモ3枚とカードスタンドが付く計算です。問題は定価で買えるかどうかの一点に尽きます。

Q: 発売後の実際の相場はどこで確認できますか

A: トレカジャパンの相場ページで確認できます。複数サイトの実取引データから素体・PSA10それぞれの相場を毎日更新しています。ポカブの他カードとの比較はポカブのPSA10一覧、拡張パック側の当たりカードは30th CELEBRATION 相場・当たりカードページ(M6a)をご覧ください。

まとめ

ポカブ プロモ 114/M-P 価格予想のポイント
・素体の発売直後は1,200〜3,000円、PSA10は5,500〜11,000円が中央値シナリオ
・イッシュ御三家の序列はミジュマル > ポカブ ≧ ツタージャ。同じパックの先例ARで、ミジュマルは素体約2.3倍・PSA10約1.3倍
・「御三家は炎が一番高い」はカントーの経験則。イッシュでは通用しない
・目安は「ミジュマルの6割前後」「ツタージャの1〜2割増し」
・同梱の拡張パック2個は市場価格で約2,400円。定価1,200円で入手できれば損はしにくい
・最大の変数は発売後の供給の積み上がり。追加抽選分の発送は11月9日まで続き、素体は1,000円を割る可能性も
・PSA鑑定はいまは非推奨。最安のスタンダードでも1枚9,980円、損益分岐は約13,500〜16,000円

📝 ポケカを高く売るなら、まず相場を知ることから。

トレカジャパンは、snkrdunk・mercariなど複数サイトのリアルタイム相場を一括比較できます。30th CELEBRATION カードセットのプロモ相場は、2026年10月16日の発売後に実取引データで毎日更新します。

▼ この予想の根拠にした「イッシュ御三家AR」の現在の相場

▼ 他地方の御三家プロモの価格予想